落合陽一氏の言う「クリエイティブ・クラス」になるために乗り越えるべき過程を考える

落合陽一氏の言う、「クリエイティブ・クラス」とは

最近、メディアアーティストで筑波大学教授である落合陽一氏の「これからの世界をつくる仲間たちへ」という本を読みました。この本の要旨を簡単に説明すると、これからは処理能力に偏った仕事は人工知能に代替されるか、途上国の圧倒的に安い人材が行うようになる。そのため、活躍出来る人材になりたいのであれば、自身の興味のある分野に対する専門性を深め、自分の考えで問題を提示し、解決する「クリエイティブ・クラス」となるべきだということです。

この本の中では英語の学習に関しても言及がありました。その中では、例え英語はそれほど上手でなくとも「専門性が高く、聞く価値があると判断される」ことの方がもっと重要である。また、英語に関しては論理的な日本語を書けば、日常のやり取りではほぼ困らないくらいに既に翻訳の精度は高まっており、論理的な日本語を使えるようになることもまた重要である、ということが書かれています。

そして、聞く価値があると判断されるような人材になるには、「物事を深く考え言語化する能力」が必要ということが述べられてます。

数学的に考える力を磨く

この「物事を深く考え言語化する能力」についてですが、今既に身に付いている人はどういう人でしょうか?またどうしてそれが身に付いているのでしょうか?

個人的に思うのは、数学が得意な人だと、物事を深く考えること自体は結構得意なのではと思いました。数学の場合、演繹法でAだからB、BだからC、よってAだからCと結論を導く、あるいは帰納法で、あるCという結論が成立するか考えた時に、仮にAだとするとBが成立する、するとCが成立するから正しいという風に仮説と結論をつなげます。

単に公式を当てはめるだけの問題や、四則演算などではなく、このようなある程度複雑な問題を解く訓練を繰り返していけば、割と他の問題に対しても同じように考え出す癖がつくのではないか、と個人的には思います。

オタク的に興味のある分野に執着する

これに加えて、専門的な知識を深めるということに関して言うと、いかに「物事やその仕組みに対して興味を持つ」癖を持つことが非常に重要なのでは、と思いました。

そして、癖をもつ第一歩は何か自分の好きなことに対して「オタク的に執着してみる」ということなのかもしれません。

例えば僕個人でいうと、教育心理学の分野には興味があるので深く探ろうと思います。またスタートアップ、ベンチャーのことも好きなので、これについては知識は持っています。逆にファッションや音楽には人並みにしか興味がありません。

ただ、それもネットの情報などをなぞって知識だけ蓄えるよりも、その集めた知識をさらにまとめ上げて自分の意見を付け加えて発信する、というような行為が必要なのではと思いました。

仕事という視点で見ると、こうした好きなものに対する知識と考えだけがお金を生み出すこともあれば、生み出さないこともあるかと思います。例えば、先日紹介した80000 Hoursで書かれたことによると、多くの人が興味をもつことほど競争率が早く、面白い仕事には付きづらいものだからです。

だから、興味のあることに対して深く掘り下げていくということが出来たら、今度は仕事で自分のしていることや、今後していきたいと思えることに対して同じく深く掘り下げて考えるということをしていくと良いのかもしれません。

80000 Hoursの中でも、こうして仕事のスキルを身につければ、面白い仕事を任される可能性は高まり、完全に自分の興味とは一致してなかった仕事でも情熱が持てる仕事となっていきます。

英語力に関して

この本の中では、英語に関しては、英語力そのものよりも話している内容が大事だから、英語力だけ勉強しにセブ島行くとかはあまり良くないという主張があります。実を言うと、僕の場合もセブ島に留学してきたものの初日に先生から「もう既に英語喋れるのにどうして来たの」というようなことを言われた経験があります。セブ島に来る前にオンライン英会話をしてたり、東京英会話クラブというグループに参加していたりしていたことで既にある程度は身に付いていたからです。個人的には、そこまでのレベルまでなら日本でも身につけられるし、今英語で仕事をしてますがそれにも問題がないので落合氏の言うとおりなのかなぁとも思います。

ただ、日本語は、英語と最も遠い言語であってそれぐらいのレベルでも、それなりの時間の投資が必要なことも確かです。なので、既に大学入試までの間で英語をちゃんと勉強してきた経験があるなら日本だけで十分。そうでない場合は、英語に目的を集中する意味でもセブ留学は効果的かと思います。(先日、目標達成のための技術について紹介しましたが、大きな目標の数は少なくしないと達成率が下がってしまいます。)

参考: 正しい目標を立てることが目標達成への近道、「やり抜く人の9つの習慣」の紹介

まとめ

まとめると、クリエイティブ・クラスになるには2つの行為をのりこえる必要があると思います。一つは数学のように論理的に結論を探り当てていく分野での訓練をある程度積むこと。もう一つは、自分の興味のある分野に対して「オタク的に執着」し、そして自分独自の考えを発信していくことです。発信するのはブログでもいいし、知的な友人に恵まれたのなら友人と話していくのもいいかと思います。

これからの世界をつくる仲間たちへ


ライターについて
フィリピンにて2012年8月よりリンガルボックスを運営中。